ほめて叱る?
「あなたがかしこすぎて、いろんなことに気がつきすぎるのがいけないんです!」
と、ほめながら、きっぱりと説教をする、
そんな手法をかめきち先生に教わったわたくし。
さっそく第一弾をおととい、飲み屋で練習いたしました。
知らない人を標的にする。
しかも、お互いに酔っ払い。
なんという好条件???の修行の場!?
わはは!
カウンターでひとりで飲んでいたジイチャン。
はじめてお目にかかるお顔。
現役から退いて10年、という感じでしょうか。
このジイチャンが愚痴っているんです。
「女房はオレよりいい男に取られた。オレはひとりぼっちだ」
と。
推定されるお年を考えると、何十年も前のカビの生えた昔話なんでしょうね。
ひとしきりふむふむとお聞きして、練習開始。
「おにいさん、それはおにいさんがいけない」
(どう見てもジイチャンなんだけどね、えへ)
「おにいさんがいい男すぎるからいけないんです。
おにいさんがいい男じゃなかったら、いい女に惚れられることもなかった。
いい男に取られてしまうようないい女は、
おにいさんのようないい男のところにしか、嫁に来ないんです」
そのように、真剣に言いきらせていただきました。
いい男というのは、ウソをついていません。
ジイチャン、今もハンサムですもの、若いころはどれほどかっこよかったでしょう。
本気で本当のことを言わないとね。
ジイチャン、笑顔で、
「きょうはいい日だった」
と、わたしに握手を求め、帰っていきました。
酔いが覚めたときにも、ハッピー気分かどうかまでは、責任取れまっしぇーん。
猜疑心・・・面白いもので、疑り深い人ほど褒め言葉やフォローの言葉を信用できないのです。
そして、悪口ほど信用してしまう。
「おまいが悪い」と宣言しておいて、褒めながらけなすと「この人は、私の本当の姿を分かっている」
と思う傾向があり、良い評価も悪い評価も反発せずに聴くようです。
相手を評価してはいけないという、傾聴のスタイルから離れていますので
心理学というよりは、セールストーク的かも。
なるほど。
ほめられるのは、どうも居心地がよくなくて、好きでないです。
かと言って、けなされっぱなしというのも、つらい。
ほめながらけなされたら、コロっと落城しますね。
セールストークも応用しながら。
うん。
現場が一番ですものね。
お話をなされている方のご様子を見ながら、臨機応変のように思います。