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第4回 講師:須藤路久氏

なぜポケットを見てはいけないか
目はやっかいな他人

  • 目はやっかいな他人目はやっかいな他人。見ようと思ったものしか見てくれない。=見たいものしか見ない。
    • 例:被験者にバスケットの動画を見せる。パスした回数を数えるように指示すると、画面をゆっくりと横切るゴリラに気づかない。(参考図書:錯覚の科学)(参考動画
  • 脳に映像を結ぶまでに0.5秒かかる。そのため、脳は0.5秒「先読み」する。
    • 例:テニスの試合で、右側の選手が玉をヒットするよりも前に、観客席は全員、ヒットした玉が行く方向(左側)を見ている
  • 目は錯覚をするものである男性は、自分の立ち位置を中心に目的地を考える。
    女性は、目的地を中心に自分の立ち位置を考える。=錯覚が生じる。

    • 錯覚は錯覚と気づいたとき、錯覚ではなくなる。ウィークポイントを踏まえて練習する。
  • 理性的な人ほど結果からフィードバックしようとするが、それがダメ。間違っていてもいいので、どう当たるかだけを考える。
  • ポケットを「脳」が見たいと思ってしまうと、狙いが変わってしまう。
    (キューの向きが変わってしまう)

    • 的玉を見て狙い、的玉に当たる瞬間を<しっかり>見る。(そして学習する)
    • ポケットに入ったかどうかは音で確認する。
    • 狙いどおりに的玉に当たったのであれば入らなくてもよい、はずれてもよい!(覚悟!
    • 大事なのは、(ポケットに入ったかどうかではなく)狙いが正しかったか。狙いどおりに当たったか。それを確認できたか。それを次に生かせるか。
    • ポケットを「脳」が見たいと思っているうちは、何年練習してもうまくならない。
      手玉を入れるんですか?
      手玉が的玉にインパクトした瞬間を見よう、見ようとすれば、いつかは必ず見えるようになる。
      見えるようになると信じて練習すれば、「回路」は必ずできる。見えるようになる。
  • 「ボクはメンタルが弱くて」と言い訳をする人が多いが、本当は知識がないだけ。
  • 瞬間的にできる動作の回路は1つ。AとB、両方同時にはできない。的玉かポケットか、どちらか、となると、脳は魅力的に感じる方(ポケット)を選択してしまう。ビリヤードは本能に任せてはいけないゲーム。
  • 目のカメラは、的玉の映像をとらえられたか?当てたいと心から思えば、見えてくる。
狙いを正してあげるために
運動イメージを伝えるために
  • 伝える相手によって、どの言葉で「ピン」とくるのかが違う。
  • 表現の引き出しを数多く用意し、ひとつの言葉で伝わらなかったら、別の言葉で伝えてみる。
たとえば「狙い方」をどう伝えるか
  • 「ポケットのつのと的玉を結んだラインを想定し、そのライン上で的玉の後ろに手玉がぴったり並ぶようにつく」。
    それを相手に伝えるには、どういう表現がその人に対してジャストミートするか。(以下、たとえば1~3)
  1. 手玉の走る筒状のレールをイメージする。キューをその筒内ですべらせる。
    もしくは、竹筒の水鉄砲で、内側の筒を押し出すようなイメージ。
  2. 的玉をライン上に整列させる。手玉をその列の最後尾に並ばせる。
    的玉を整列させる
  3. 的玉のうしろの壁を可視化するノートのようなものを、的玉の後に置く。的玉と「つの」を結んだライン上に対して垂直に。そのノート(壁)をイメージする。
  4. 的玉と手玉が当たった場所が、「グニョッ!」とへこむのをイメージする的玉のうしろの壁を可視化する
相手が今、どの段階か
  • ひとりひとりの歩みに合わせて相手が今、どの段階なのかを見極めて、適切な道案内をする。
  • ポケットを見てしまう人には、ポケットを見ないように案内する。
    ポケットを見ないようにつけているかどうかを観察し、たとえ玉がポケットに入らなくても
    「今、ポケットを見ないでつけましたね。いいですよ~。ほら、さっきよりも近いところに玉が来たでしょう?」
    と、ほめてあげる。
  • ポケットを見てしまう人、キューで魚を釣ってしまう人、顔が傾いている人、緊張でカチカチになっている人、手玉を狙っている人etc.etc…に対して、右だ左だ、薄いの厚いの言っても無駄!正面に立ってキューの方向を正させない。
  • 大ざっぱでよい。80%でよい。正確に当たらなくてよい(=ポケットに入らなくてよい)。「大ざっぱ」を重ねるうちに、だんだん身体がわかってくる。
  • 一日4,5時間を365日練習できるのは「特別」だから。ほとんどの人は「特別」ではない。
  • 正しい情報を提供し、理論を知った上で、合理的な経験をつみ、感覚をつかんでゆく。 =伝える人の仕事。
  • (階段:IllustratorからShadeにインポート、足:Shade-自由曲面、文字:Illustrator-除外)