忘れる。
若いころから。
大事なことでも。

友だちとの約束とか。
友だちの存在そのものも。
ひどい。

「集中力」と言えば聞こえがいいが、
何かで脳が占領され、飽和し、他のものが消える。
ことごとく。
フォーマットされたかのように。

あまりに人なみはずれて忘れるものだから、
若いわたしは母親に、
鉗子分娩(かんしぶんべん)だったせいじゃないの?」
と愚痴を言ったものだ。

脳の側頭葉(そくとうよう)は、記憶をつかさどる。
出産時、難産だった、そして、
鉗子(かんし)なる器具で、こめかみをはさみつけ、ひきずり出した。
そのため、側頭葉が傷ついてしまった、そのせいで忘れっぽい、
それが、親不孝モノの論理だった。(スマン、母じゃ)

きょうも忘れた。
側頭葉のせいにしたい。

わたしときたら
ソレを知っていたのに、
普通にメールしてしまったのだ。
メールすべきではなかった。

情けない。
しばらくへこんでおれ。
側頭葉のせいにするなよ。