鋼鉄の心臓の図 by LogoShader / 文字=Webdings・Y心臓に剛毛を生やしたい。
とびきり太く、硬いヤツ。

強くなければやさしくなれない。
そう思う。

もしも、
ハガネのような剛毛を、
心臓にモジャモジャ生やすことができたなら、
何を言われようと
何をされようと
傷つくことなく、
怒ることなく、

「そんなこと言われたら、フツーは傷つくわよ?」
と笑って文句が言えるだろう。

その笑顔が、ひきつっているのか、
それとも、心から自分を受け入れてくれた上での笑顔なのか、
きっと伝わることだろう。

笑顔で苦言を呈されたなら、
相手も
「そうだな、ごめん」
と言えるだろうに。

泣かれたり、
怒りを爆発されたりしたなら・・・。

最初から怒らせるのが目的だったならともかく、
そのつもりのない言動だったなら・・・。
・・・たいていは <悪意のない言動> が災いの元なのだよね。

次に傷つくのは、言動の主。

相手を傷つけてしまった・・・
怒らせてしまった・・・
悪気はなかったのに・・・

言動の主もまた、
悲しみや怒りの感情にのまれてしまうことだろう。
剛毛の心臓を、備えてはいないだろうから。

 *** *** ***

もしも強靭な魂があったなら、
海のような広く大きな器を持っていたなら、
豊かな想像力と教養を備えていたならば、

  それでいいんだよ
  こんなどうしようもないボクのことを
  君が受け入れてくれるように
  君もそのままでいいんだよ
  どうか心配しないで
  怒ったりなどしないから
  決して傷つくこともないからね

口には出さず
こころの中で呪文を唱え
満面の笑顔で愚痴を言いましょうぞ。

「それ、口に出しちゃったりするわけ?」
と、プゥーとふくれて見せましょうぞ。

もしも相手がきょとんとしたなら、
「んとね、君の言葉はこうなわけ、でね、
そう言う言葉はこういう意味を持つわけ、でね、
相手はこんな感じ方をするわけ、だからね、
もしそういうことが言いたいなら、
こんな言葉を選ぶといいと思うんだが、どうだろう?」
と、相手の目がキラリンと光るまで
焦らずに時間をかけて伝えましょうぞ。

少しでも聞きたくなさそうだったら、
「ん~、ごめんね。また今度ね」
と明るく元気に引きましょうぞ。

1回や2回でわかってもらえるなどと
期待するのはやめましょうぞ。
気長に、気長に。

 *** *** ***

傷ついてしまうこの、こころが、
相手を傷つける鋭い刃となるのなら、
いっそ

剛毛を心臓にモジャモジャと
生やしてやろうじゃないか。
そう思う。

強くなければやさしくなれない。
そう思う。